巡礼途中で荷物を別送するには…スペイン巡礼の道を歩いてきた

巡礼の道を歩く大事なポイントが「荷物を減らす」ということ。そして、なかなか減らせない人に「荷物別送」というサービスがある。郵便局のサービスと、民間のサービスのそれぞれを自分が使った範囲で紹介する。

郵便局で依頼・荷物をゴールに送り「局留め」

まず、郵便局のサービス。スペインの郵便局CORREOSでは、巡礼者の荷物を指定の場所に送ってくれる。歩き始めた町のサリアから、ゴールとなるサンティアゴ・デ・コンポステーラまで大型のバッグを一つ送ってもらった。送り先は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの局留めとした。

私たちは、IKEAの青いボストンバッグ(ファスナーで閉じることができる大型のもの)を持ち運んでいた。航空機で移動するときバックパックごといれて預けるためだったが、そのIKEAの青バッグに、バックパックから不要なものを、次々に詰め込んでファスナーを閉じて、カラビナ型の鍵でファスナーを閉じて郵便局に依頼した。

なお、郵便局窓口での荷物別送は、郵便局をさがして営業時間中に荷物を持ち込まないといけないのだけど、サリアには2泊していたので時間的には十分だった。窓口が混んでいる場合があると、なにかで読んでいたけれど、そんなことはなかった。

サリアの郵便局のGoogleマップのコメントでは、スタッフの人の対応の良さが絶賛されていた。

民間サービスで、当日の次の宿に配達

もう一つ利用したのが、民間で行っているバックパックの配達サービスだ。こういったサービスがあるらしいとは聞いていたが、はっきりとした情報がなく、巡礼路を歩き始めて数日後まで利用できなかった。

利用手順はこんな感じだ。まず、配達してもらいたいバックパックに、サービスのタグをつける。タグには、配達先の宿の住所などと、自分の名前などを記入しておく。バックパックは、朝チェックアウトする宿の受付あたりに置いておく。タグは袋になっていて、硬貨で送料をいれておく。すると、宿の人がタグをみて、配達業者に連絡をする。配達業者は、巡礼路周辺の宿からの電話を受けて次々にバックパックをピックアップし、配達先の宿に届ける。巡礼者は、予定していた宿まで歩いて行くと、もう宿の受付あたりにバックパックが置いてある。バックパックには、翌日使えるように未記入のタグが結びつけてある。なので、次の宿の住所などを記入して、翌日もバックパックを配達してもらい、ゴールに着くまで繰り返すイメージだ。

タグはどこで入手できるのか…。これは、宿の受付に尋ねてみるしかない。あまり街の中にこの種のサービスの案内や広告が無い。私も、サリアから歩いて到着したポルトマリンの宿の受付で、タグが付いた配達済みの荷物をみかけて、宿の人に聞いたりして、配達用のタグを入手した。

この仕組みは、次の宿が確定していることが前提になるので、宿を決めずに歩き始める場合は難しそうだ。

民間サービスとはいえ、印象としては小規模の業者が数社あるような印象で、日本の大手宅配便とはかなり違う。タグには連絡先が書いてあるが、日本の宅配便のような追跡番号のようなものは無かったと思う。多くの人が利用しているようなので信頼できるのだろうが、荷物がちゃんと届くのか、いつもちょっと気になっていた。Air Tagのような追跡グッズを活用すれば、少し安心できるかもしれない。

タグには配達ドライバーの電話番号が印刷されている。ちゃんと配達されるのかが心配だったので、その番号を使ってメッセージアプリWhatsUpで「この宿から,この宿に、配達をお願いします」といった内容のメッセージを送っておいた。ただ、返事はなかったので、このメッセージに意味があったのかはわからないけれど。

ちなみに、利用したのサービスのウェブサイトが下記。巡礼前に知っていたら、荷物の構成をいろいろ工夫できたように思う。類似サービスもあるだろうから、適宜検索してみるとよさそう。

また、郵便局も同じようなサービスを行っているようでもある(実際に使っていないが、郵便局の公式サイトにそんな感じのサービスが載っているように思う)

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