熊野古道を踏破しデュアルピルグリム達成…スペイン巡礼の道を歩いてきた

スペインの巡礼路を歩くまで知らなかった「デュアルピルグリム」。熊野古道とあわせて二つの巡礼路を歩くことで「デュアルピルグリム」の証明をもらえるとのことで、6月のスペインに続いて11月に和歌山の熊野古道を歩いてきた。

※サムネイルを取得しないのは、og:imageタグがおかしいから。メールでお伝えしておこう。

熊野古道は、いくつものルートがあり、どのルートが自分の身の丈に合っているのかから調べはじめ、ポピュラーな「中辺路」を選んだ。距離は38キロ程度。だいたい二日か三日かけて歩ききるとのこと。中辺路は、紀伊田辺から熊野本宮大社までのルートだけれど、デュアルピルグリム達成条件としては滝尻王子から熊野本宮大社までの距離をあるけばよいとのことだった。紀伊田辺から滝尻王子までも20キロ弱あるので「滝尻ー本宮」ルートで条件達成としてくれるのはありがたい。

全3日で予定を立てて、滝尻王子から歩き始めた。自分がスペイン巡礼のときからつかっているモンベルの40L程度のリュックが7キロ程度もあったのだが、滝尻王子のスタート地点にある民宿の前に「当日内での荷物別送」サービスを行っていると看板を出しており、それを利用することに。一緒に歩いた奥さんの荷物と自分の荷物を、ぞれぞれ部分的に取捨選択して、1つのバックパックに整理して、荷物一つを送ってもらうことに。このサービスには大感謝。

スペイン巡礼路で、自分が歩いたサリアからサンチアゴ・デ・コンポステーラまでの道は、多少のアップダウンはあったが、基本的にはゆるやかな坂中心だったが、中辺路はずっと急な坂道だった。いくつかの経験者のブログを見ても「滝尻王子直後は急坂」と記載されており、荷物を軽くできて本当によかった。

歩いたのは11月中旬で、Tシャツとフリースで歩き始めて、しばらくすると暑くなってTシャツだけで歩いた。晴れだったので地面は乾いていたが、木々の根が地表に複雑に露出していて、そこで足をとられないよう注意しながらあるくのが、歩きなれていない自分にはしんどかった。トレッキングポールは必須。

中辺路を歩く人たちは、ほとんどが外国人の人。曜日によって変わると思うけれど、ウィークデーに歩いた自分の実感では日本人は1割くらいか。すれちがったり、追い越されたりするとき、軽くハローとか挨拶する。スペイン巡礼路では「Buen Camino(良い巡礼を)」と挨拶するので、そう声かけしたりもするが、そこはあまり反応はなかった。ただ、何人か会話をした人の中には、自分と同じデュアルピルグリム達成のために歩いている人、デュアルピルグリムに関心を持ってスペイン巡礼もチャレンジしたいという人もいた。

スペイン巡礼路は、途中に小さな村があり、カフェがあり、飲食が可能だったが、中辺路はカフェはめったになくて、自動販売機もまれ。ただ、トイレはときどき設けられていて、ざっくりと数時間に一度くらいはトイレがある感じだった。スペインには公衆トイレがほとんどなかったが、熊野古道は地元が整備している休憩スポットにトイレがあったし、それなりに掃除もされているようで、都会の公園の公衆便所よりは、「観光地レベル」の清潔さだった。それでも、出発前などにトイレはできるだけ済ませるべきだけれど。

1日目は、滝尻王子から近露王子。2日目は、近露王子から発心門王子。3日目に、発心門王子からゴールとなる熊野本宮大社までを歩いた。

当初は、各日にちの目標地点に民宿を予約していくつもりだったが、2、3カ月前に宿を探したところ、まったく中辺路の途中に空室はなかった。民宿に問い合わせると、ほぼ海外から来る外国人が、かなり前(半年前など)から予約しており、キャンセルも出ないとのこと。そのため、自分は、中辺路から外れるが、熊野古道エリアにある「川湯温泉」に宿を確保。1日目の目標地点の近露王子に着いたら、そこからバスで川湯温泉の宿に向かった。2日目は、川湯温泉の宿から前日の近露王子までバスで向かって、前日の続きを歩くということにした。2日目も同様に目標の発心門王子についたら川湯温泉の宿へ。3日目の朝にまた川湯温泉の宿から発心門王子まで移動して、2日目の続きから歩き始めた。何人か中辺路で話した他の日本人も、似たような「通い」方式で歩いていた。個人手配の熊野古道だとこういう形が現実的な気がした。拠点を紀伊田辺にして、毎日、紀伊田辺からバスで中辺路に通いながら踏破するひともいた。

歩き始めが、だいたい朝の7時頃。11月中旬だと、夜があけて直後といった感じ。歩くルートや、そこから見える山々に、少し朝もやがかかっていた。路面も朝露などで少し濡れていた。景色としてはムードがあるけれど、濡れた石畳の坂道は、滑りそうで一層注意深くあるくことになる。

用意しておいたパンやおにぎりなどを昼に簡単にほおばって、14、15時ごろに目標地点にたどり着いた。目標地点に来る路線バスの便数がとても少ないので、バスの時間を意識しながら歩く。

自分の場合は、川湯温泉の宿が、2日目の発心門王子との間については送迎サービスを行っていたので、それは最大限利用した。

3日目の発心門王子から熊野本宮大社までは、7、8キロ程度。昼には熊野本宮大社に到着し、デュアルピルグリムのための手続きを行い、証明書をもらったり、本宮の太鼓をたたける特典を楽しませてもらったりした。私が歩いたときは「金のホタテ貝」の授与もいただくことができた。(その後、金のホタテ貝の授与は25年いっぱいまでとなったようだ)デュアルピルグリムの達成者も外国人が圧倒的に多く、日本人は少ないそうだ。

自分が歩いた熊野古道の中辺路ルートは、デュアルピルグリムの有無は別としても、それなりの大変さがあるけれど達成感もまたひとしお。宿手配の関係で「通い」での挑戦になる場合もありそうだけど、世界遺産の踏破はチャレンジしがいのあるアクティビティだ。

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